なすの皮

パタヤを一人旅した時の朧げな記憶

数年前。
その年の夏休みは航空券を取りそびれてしまったため旅行は諦めていた。

それでも何かあるかなーとネットを徘徊(諦めが悪い)。

そしたらなんと、surpriceでお盆休み中のバンコク行き航空券が¥35,000という驚異の価格で販売されていた。
ベトナム航空なのでホーチミン経由にはなるけど安い。悩む間もなくポチる。


SGN⇔BKK間のコールドミールおいしい。ベトナム航空の機内食も割と好き。

取ったはいいけどバンコクにずっといても退屈だし、雨季だからわざわざ国内線へ乗り換えてプーケット行ってもずっと天気悪かったら泣けるしどうしようか考える。

空港からバスで行けるパタヤで食っちゃ寝することに決めた。

エカマイルートは面倒くさそうなので、いつも空港からベルトラベルを利用。

夜着の時はバンコクで一泊分の宿泊費を払うぐらいなら、と奮発してタクシーに乗る。

一人旅だったのでソムタムや豚足飯食べたり、ラン島へ行って一人リア充ごっこしてたら隣に韓国人の新婚夫婦が来てキラキラ感に打ちのめされたり、と好き勝手やってた。

レンキーのカオカームー(豚足飯)ととんでもなく甘い紅茶


夜になって暇だからクラブに行ってみる。

クラブへ行くには年増だから若い子に混じっちゃ悪いと、早めの22時か23時頃に行ったら全然人がいなくてガラッガラ。
それを狙ってたからいいんだけどもうちょっと人がいてもよいのではないか。
これじゃこのクラブが楽しいかどうかも判別できない。

適当に飲んだら帰ろうと隅っこの方で忍びのように飲んでいたら声をかけられた。

男「日本の方ですよね?」(日本語)
私「そうですけど日本の方ですか?」(日本語)

これは絶好のチャンスが巡ってきた。
この人といればゴーゴーバーに行けるではないか。逃すまい。

この時はタイが3連休だったのでバンコクで駐在している彼はパタヤまで遊びに来たらしい。

いきなりゴーゴーバーに行こうというのも気が引けたので適当に会話をする。

…何だか話が噛み合わない。
パタヤのこと聞いたのに何故かプーケットのこと教えられたり。
人の話聞いてんのかな。それとも私の日本語能力が著しく低いせいかな。

ゴーゴーボーイのことを聞いてみたら何故か彼の自慢話が始まる。
自慢話っていうのはあっち系です。夜の19番ホールとか、夜の三冠王とかそっち系。

はぁ…左様ですか。

あ?もしかして、私をその気にさせようとしてんのか?
顔はそこそこいいけど、こんな話が噛み合わない奴はお断りだ(自意識過剰)。

こりゃもうダメだと思いゴーゴーバーへ連れて行ってくれと切り出すと、快諾してくれた。

適当にある店へ入ったものの、嬢はやる気ないわ相変わらず会話は噛み合わなくて気持ち悪いわ酒は薄いわの三重苦。

色々と限界を感じたので10分ぐらいで店を出て、お礼を言いつつ何やかんや理由をつけてダッシュで逃げた。

少ししてからその日に買った水着をゴーゴーバーに忘れた事に気付き、テンパって何故かダッシュで戻り男を捕まえてしまう。

一人で取りに行けばいいのに何やってんだ私と思ったところで時既に遅し。テンパり過ぎ。

水着忘れたことを言ったら取ってきてくれた。話が噛み合わなくて気持ち悪いけどいい奴。

お礼を言ってまたダッシュで逃げた。

ダッシュした後のビールはおいしかったです。

帰国するにあたりバンコクで一泊した際、ナナプラザを徘徊していると女一人でも入れてくれたゴーゴーバーがあった。

だったらパタヤであいつと行かなくてもよかったじゃんと思いつつも、あれはあれでいい経験になったので今後の人生に役立たせようと思う。